マッチングの待機中やロード中に、ちょっとブラウザを見ようとして画面を切り替えた瞬間、PCが急激に重くなって真っ黒になってしまう……。
強制再起動をするしかなくなるあの現象、本当にストレスが溜まりますよね。
この記事では、特にNVIDIA製グラフィックボード(RTXシリーズなど)を使用している環境で多発している、画面切り替え時のクラッシュ問題を解決するための具体的な手順を解説します。
Windowsのグラフィック設定を見直す
VALORANTとWindows、そしてグラフィックボードのドライバーの間で処理の優先順位がうまく噛み合っていない可能性があります。特にRTX 3060 Tiのような比較的新しいGPUを使っている場合、Windowsの機能である「ハードウェアアクセラレータによるGPUスケジューリング」が悪さをしているケースが非常に多いです。
まずはこの設定をオフにすることで、劇的に改善するか試してみましょう。
- Windowsの「設定」を開き、「システム」>「ディスプレイ」へ進みます。
- 画面下部にある「グラフィックの設定(またはグラフィック)」をクリックします。
- 「ハードウェアアクセラレータによるGPUスケジューリング」という項目があれば、これを「オフ」に切り替えてください。
- 設定変更後は、必ずPCを再起動して適用させます。
この機能は本来描画負荷を軽減するためのものですが、VALORANTのような一部のゲームタイトルでは、画面フォーカス(Alt+Tab)を切り替える際に不安定になる原因となることが報告されています。
ゲーム内の画面モードを変更する
もし現在、VALORANTの画面設定を「フルスクリーン」にしている場合、これがクラッシュの引き金になっているかもしれません。
フルスクリーンモードはゲーム画面にPCのリソースを集中させるモードですが、他のウィンドウ(ブラウザやDiscordなど)に画面を切り替える際、ディスプレイ信号の切り替え処理が発生し、そこでPCが応答不能になることがあります。
これを防ぐために、ゲーム内の設定画面で「画面モード」を「ウィンドウ(フルスクリーン)」または「仮想フルスクリーン」に変更してください。
このモードであれば、見た目はフルスクリーンのままですが、内部的には「大きなウィンドウ」として扱われるため、他のアプリとの行き来がスムーズになり、フリーズのリスクを大幅に減らすことができます。
オーバーレイ機能の干渉を確認する
PCスペックに余裕があるのに動作が不安定になる場合、バックグラウンドで動いている「オーバーレイ機能」が競合している可能性があります。
特に以下のツールのオーバーレイ機能(ゲーム画面の上に情報を表示する機能)は、画面のフォーカス移動時に高負荷をかけることがあります。
- Discord:「ゲーム中のオーバーレイを有効化」をオフにする。
- GeForce Experience / NVIDIA App:ゲーム内オーバーレイをオフにする。
- Xbox Game Bar:Windows設定から無効化する。
以前は問題なく動いていたとしても、各アプリのアップデートによって相性問題が発生することは珍しくありません。一度すべて無効化して、挙動が安定するか確認してみましょう。
ドライバーとOSの外部要因
ハードウェアの故障を疑う前に、ソフトウェア側の「更新」による不具合を疑いましょう。
GPUドライバー(NVIDIA GeForce Game Ready Driverなど)の特定のバージョンが、VALORANTと相性が悪いというケースは過去に何度もありました。もし最近ドライバーを更新した直後に症状が出始めたなら、ドライバーを以前のバージョンにロールバック(戻す)するか、逆に最新版が出ていないか確認して「クリーンインストール」を行うのが有効です。
また、Windows Updateが勝手に適用され、先述した「GPUスケジューリング」の設定が勝手にオンに戻っていることもあります。自分の意志とは関係なく設定が変わっていることもあるため、定期的なチェックが必要です。
まとめ
- Windows設定の「ハードウェアアクセラレータによるGPUスケジューリング」をオフにして再起動する。
- VALORANT内の画面モードを「ウィンドウ(フルスクリーン)」に変更する。
PCスペックが十分であっても、設定ひとつで快適さは大きく変わります。強制再起動はPCへの負担も大きいため、まずは上記の設定を見直し、安心してマッチ待機時間を過ごせる環境を取り戻してくださいね。