【VALORANT】「DPIは低いほど良い」は本当?感度設定の罠と”ピクセルスキッピング”を徹底解説!

 

「VALORANTで勝つためには、正確なAIMが不可欠!」

多くのプレイヤーが、プロの設定を参考にしたり、日々射撃場にこもったりと、理想のAIMを追い求めていますよね。

 

そんな中でよく耳にするのが「AIMを良くしたいなら、DPIは低い方が良い」という言葉。

これを信じて、マウスのDPIを極端に下げているプレイヤーもいるかもしれません。

 

ひかわ
「800 DPIのゲーム内感度0.2でプレイするより、100 DPIの感度1.6でプレイするほうが良くない?だって、その方がDPIが低いから…」

 

どちらも計算するとeDPIは「160」。つまり、振り向きは全く同じです。

では、本当にDPIが極端に低い100の方が、より精密なAIMができるのでしょうか?

 

結論から言うと、答えは「No」です。

この記事を読めば、その理由と、あなたに合った最適な感度設定の考え方が分かります。

 

計算上は同じ感度?「eDPI」の仕組み

まず、VALORANTの感度を語る上で欠かせないのが「eDPI (effective DPI)」という考え方です。こ

れは、マウス本体のDPIとゲーム内感度を掛け合わせた数値で、プレイヤーの「本当の感度」を示します。

 

eDPI = マウスのDPI × ゲーム内感度

 

今回の例で計算してみましょう。

  • 設定A: 800 DPI × 0.2 感度 = 160 eDPI
  • 設定B: 100 DPI × 1.6 感度 = 160 eDPI

計算上、eDPIは全く同じ「160」。つまり、マウスを10cm動かしたときに、ゲーム内のキャラクターが振り向く角度はどちらの設定でも同じになります。

ではなぜ、設定A(800 DPI / 0.2)の方が圧倒的に優れているのでしょうか?

 

800 DPIが良い理由”ピクセルスキッピング”の恐怖

 

その理由は、「ピクセルスキッピング」という現象にあります。

これは、マウスカーソルが画面上のピクセルを飛び越えて動いてしまう現象のことで、精密なAIMを阻害する最大の敵です。

 

少し技術的な話になりますが、簡単に言うとマウスは「点(ドット)」で動きを読み取っています。

  • 100 DPIの場合: マウスからの入力情報が**粗く(カクカク)**なります。
  • 800 DPIの場合: マウスからの入力情報が**細かく(なめらか)**なります。

設定B(100 DPI / 1.6)では、この「粗い入力情報」を、ゲーム側で「1.6倍」という高い数値で無理やり引き伸ばして動かすことになります。

その結果、本来であれば敵の頭があったはずの1ピクセルをカーソルが飛び越えてしまい、「あと1ドット右なのに…!」という細かなAIMができなくなってしまうのです。

 

分かりやすい例え話

 

方眼紙の上で、狙ったマスに正確に点を描くことを想像してみてください。

  • 100 DPI & 高感度: 「10マスごとにしか点を打てない太いペン」で絵を描くようなもの。線はガタガタになり、隣のマスに微調整することができません。
  • 800 DPI & 低感度: 「1マスごとに点を打てる細いペン」で絵を描くようなもの。なめらかな線が描け、狙ったマスに正確に点を打てます。

どちらが精密な作業に向いているかは、一目瞭然ですよね。

 

(粗い入力) × (大きな倍率) = カクカクAIM (滑らかな入力) × (小さな倍率) = 神AIM

これが、eDPIが同じでも、AIMの精度に天と地ほどの差が生まれる理由です。

 

プロも実践!理想的な設定の見つけ方

 

「低DPIが良い」という言葉の本当の意味は、「低eDPIが良い」ということです。

多くのプロプレイヤーがマウス本体のDPIを400、800、1600のいずれかに設定しているのは、このピクセルスキッピングを避け、最も安定したなめらかな入力をPCに送るためです。

 

あなたに合った感度を見つけるためのステップは以下の通りです。

  1. マウスのDPIを決める: まず、マウス本体のDPIを800または1600に設定しましょう。(迷ったら800がおすすめです)これは一度決めたら、基本的には変えません。
  2. ゲーム内感度で調整する: VALORANTを起動し、ゲーム内感度を調整して、自分に合ったeDPI(一般的には200~400の範囲が多い)を見つけましょう。
  3. 射撃場でテスト: BOT撃ちやデスマッチで、フリックAIMと追いAIMの両方に違和感がないか、細かく調整していきます。

 

まとめ

 

  • eDPIが同じでも、AIMの質は全く違う。
  • 極端に低いDPIと高いゲーム内感度の組み合わせは、ピクセルスキッピングを引き起こし、精密なAIMを妨げる。
  • マウスDPIは800か1600に固定し、ゲーム内感度で自分に合ったeDPIを見つけるのが最強への近道!

「DPIは低い方が良い」という言葉の罠に惑わされず、正しい知識で自分だけの”神感度”を見つけ出し、ライバルに差をつけましょう!