ハイスペックPCを使っているのに、ゲーム中に一瞬画面が止まる「スタッター」に悩まされていませんか?
数秒おきに発生するカクつきは、せっかくのゲーミング体験を台無しにしてしまいますよね。
ネットワークアダプター(Realtek LAN)の無効化
この記事を読んでいるあなたがもし、Realtek製の5G LANポートを搭載したマザーボードを使用しているなら、それが原因かもしれません。特に「Apex Legends」や「VALORANT」などのタイトルでは、ゲームの不正を防ぐアンチチートソフトと、LANアダプターのドライバーが干渉し、動作を不安定にさせることがあります。
解決策として、Windowsのネットワーク設定から、使用していない方のRealtek LANポートを無効化してみてください。これだけで、嘘のようにスタッターが解消されるケースが報告されています。LANポートを無効にした後は、別のLANポートを使うか、低遅延なWi-Fi 6(またはWi-Fi 7)を利用する、あるいは別途PCIeカード型のLANカードを増設することで、快適な通信環境を維持できます。
CPU内蔵グラフィックス(iGPU)の停止
Ryzen 7 9800X3Dなどの最新CPUには、映像を出力するためのiGPU(CPU内蔵グラフィックス)が備わっています。しかし、これが原因でゲームがクラッシュしたり、動作が重くなったりすることがあります。
本来は追加で搭載した高性能なグラフィックボード(GPU)が優先されるべきですが、パソコンが混乱してiGPUを優先的に使おうとしてしまう「居座り現象」が起きることがあるのです。BIOS(パソコンの基盤設定画面)からiGPUを「Disabled(無効)」に設定することで、余計な干渉を防げるだけでなく、iGPUに割り当てられていたメインメモリの容量(約2GB程度)をシステムに返却できるというメリットもあります。
マザーボードの仕様と特定の相性問題
今回のスタッター問題は、マザーボードのメーカーやチップセット(基盤の心臓部)の種類によって発生状況が異なる、非常に「ピーキー」な相性問題である可能性が高いです。
例えば、一部のメーカーの特定の基盤(B850やX870など)では問題が起きなくても、別のメーカーの基盤ではRealtek製チップが干渉を起こすといった事例が確認されています。これはハードウェアの故障ではなく、あくまでソフトウェアや制御チップの組み合わせによる一時的な不具合です。BIOSの初期化やグラフィックドライバーの再インストールを試しても効果がない場合は、こうしたネットワーク周りや内蔵機能の干渉を疑ってみるのが解決への近道です。
まとめ
- Windowsの設定からRealtek製のLANポートを無効化してみる
- BIOS設定からCPU内蔵グラフィックス(iGPU)を無効化する
最新のハイスペック環境だからこそ、思わぬ部分がボトルネック(障害)になることがあります。一つずつ設定を確認して、本来のスムーズなゲームプレイを取り戻しましょう。あなたのPC環境が快適になることを願っています。