【小鹿野/ビーナスライン編】「水あります」と書かれた車は水不足の証拠?ブロッケン現象の伏線とは?【終末ツーリング/考察/ネタバレ】

 

『終末ツーリング』の考察ブログ、今回は【小鹿野・ビーナスライン編】をお届けします。

「ヨーコとお姉ちゃん」の関係に繋がってきそうなシーンが出てきます!

 

>>前回【埼玉/吉見百穴編】の考察記事はコチラ<<

 

 

ヨーコとアイリの道のり

今回は、吉見百穴から小鹿野を経由し、ビーナスラインを通って三峰山へ向かいます。

 

 

 

ヨーコの夢

ビーナスラインへ向かう前に、終末前の世界の様子が描かれます。
※【アニメ1話】の冒頭にあったガソリンスタンド(エネルギーステーション)のシーンが、漫画原作ではここで登場します。

 

ガソリンスタンドで給油を済ませた女性は、バイクの街である小鹿野町を目指して走ります。

終末前の日本ではバイオガソリンが使われていて、電気モーターのバイクも多く走っているようです。

女性がヘルメットを取ると、それはヨーコでした。

 

小鹿野町を観光するヨーコは、名物の「わらじカツ丼」を食べに店へ向かいます。

しかし、名物を求めて店には長蛇の列ができています。

そこでヨーコはさらにバイクを飛ばし、『バイクの森』へやってきます。

 

被っていたはずのヘルメットがいつの間にかなくなっていることに気づくヨーコ。

ここでは「バイク弁当」という、弁当箱がタンクの形になっている弁当を注文します。

いざ、このバイク弁当を食べようとした時、ヨーコは目を覚ましました。

 

お姉ちゃんの「つーりんぐらむ」では、2035年に小鹿野訪れていたようです。

 

 

白樺湖でキャンプ

長野県にある「白樺湖」でキャンプをするヨーコとアイリ。

ヨーコ明日の目的地であるビーナスラインの話をします、アイリはウトウトして聞いていません。

 

次の日の朝、あたり一面は霧に包まれていて真っ白な世界が広がっていました。

霧で視界が悪い中をセローで走りますが、道路は荒れていて落石もあります。

時速10キロほどのノロノロ運転で進む二人。

 

 

三峰茶屋

ビーナスラインは、がけ崩れがあったようで通行止めになっていました。

その横を見ると「三峰茶屋」という休憩所があり、そこで一休みすることにした二人。

 

三峰茶屋の前に停めてある白いバンには「水あります」と書かれていました

 

三峰山のチラシを発見したアイリ。

どうやら30分ほど歩くと、富士山や北アルプスの絶景が見られる、三峰山の頂上に行けるとのこと。

「頂上なら霧も晴れてるかも?」という一縷の望みで、三峰山の頂上を目指すことにした二人。

 

しかし、その道中も霧で視界が悪く、二人は手をつなぎながら慎重に登っていきます。

 

 

三峰山の頂上

予定通り30分で三峰山の頂上に辿り着いた二人。

そこでヨーコは、こちらに向かって手を振っている人を目撃しました

その人の方へ駆け出そうとしたヨーコでしたが、アイリに「危ない!」と引き止められました

ヨーコが駆け出した先は崖になっていて、滑落する寸前でした。

 

ヨーコがもう一度、人がいた方をじっくり見てみると…

それは自分の影が霧に映る、いわゆる「ブロッケン現象」でした。

 

次の瞬間、強い風が吹いて霧が一気に晴れました

眼下に広がる雲海、遠くに見える富士山、二人は絶景に魅了されるのでした。

 

 

考察ポイント

【小鹿野/ビーナスライン編】では、「お姉ちゃん」とヨーコの関係性を示唆する伏線が散りばめられていました。

ここからは、特に気になったポイントを考察していきます!

 

終末前の日本にいたのはヨーコ?

ひかわ
終末前の日本でバイオガソリンを入れていた女性は、お姉ちゃんではなくヨーコってことなのかな?

 

「終末前の様子」と「ヨーコの夢」が同じ世界線のものだとすると、ガソリンを入れていた女性はヨーコということになります。

ですが、今までの流れから言えば、あれはお姉ちゃんである可能性が高いです。

ヘルメットを外したヨーコが登場してからはヨーコの夢、というように、冒頭はお姉ちゃんの記憶で、途中からヨーコの夢に切り替わったという考え方もできます。

 

ヨーコが自分のヘルメットがいつの間にかないことに気づくまでが「記憶」で、それ以降が「夢」という可能性も…。

ただ、どちらにしても、ヨーコには「当時の小鹿野の記憶」があるということになります。

 

 

「水あります」は水不足の証拠?

ひかわ
三峰茶屋にあった白い車に「水あります」って書かれていた!もしかして、当時の日本では深刻な水不足が起きていた?

 

今まで、終末前の日本で水不足が起きていたようなシーンは出てきていませんでした。

ビッグサイトのホワイトボードには「飢え」とは書かれていたものの、「喉の渇き」など水不足を示唆することは書かれていません。

世田谷の住宅で食べられていない大量の袋麺がありましたが、缶詰も一緒に残されていたので「水がなくて袋麺を作れない」というわけではなかったと思われます。

 

 

そこで「三峰茶屋」について調べてみると、ここには水道が通っていないためタンクで水を運んできているとのこと。

そのため、水を使うトイレは有料(1回100円)です。

ということは、この車に書かれている「水あります」というのは、「三峰茶屋のタンクに残っている水」のことを言っていると推測できます。

 

さらに、車のボディに直接スプレー?で「水あります」と書いている点も気になります。

これは、もうこの車を動かすつもりがない(あるいは動かせない)状況だったか、もしくは、車に直接文字を書くことを躊躇しないほど切迫した社会情勢だったか、と考えられます。

 

 

また、本当に深刻な水不足が起きていたとしたら、観光地であるここまでわざわざ訪れる人は少なかったはずです

タンクに残っている水も多くはないでしょうし、水不足で困っている人を大勢救えることはできなかったでしょう。

 

となると、この「水あります」は、終末前にわざわざここまで来た人への優しさだったのではないでしょうか?

「水あります」は、三峰茶屋を経営している人から訪問客への最後のおもてなしだったのかもしれません。

 

 

 

ブロッケン現象は伏線?

ひかわ
ヨーコが見たブロッケン現象って、もしかして「違う人だと思っていたら自分だった」ということを現している?

 

今回のエピソードでは、終末前の様子から始まっています。

しかし、その終末前の様子はヨーコの夢へとシームレスに繋がっており、「どこまでがお姉ちゃんの記憶で、どこからがヨーコの夢なのか」が曖昧に描かれています

ヨーコとお姉ちゃんの存在について、なんらかの伏線がありそうな描かれ方をしています。

 

ブロッケン現象はまさにそれを表現したような現象です。

ヨーコが「お姉ちゃん」と呼んでいる人、その人こそ「当時のヨーコ」なのではないでしょうか?

 

 

まとめ

というわけで、今後の伏線になりそうなポイントが多かった【小鹿野/ビーナスライン編】の考察でした!