『終末ツーリング』の考察ブログ、今回は【モビリティリゾートもてぎ編】をお届けします。
今回は、どこか不思議な現象が起きるエピソードです。
ヨーコとアイリの道のり
お姉ちゃんの『つーりんぐらむ』に2039年に投稿されていた「もてぎサーキット」の様子。
それを見たヨーコは、目的地を『ツインリンクもてぎ』に設定します。
霞ヶ浦から北上し、もてぎまでやってきました。
モビリティリゾートもてぎ
北ゲートから入場する二人。
入口ゲートには入場料の表示があり、クレジットカードや電子マネーでの支払いも可能だったようです。
窓には「○月○日をもって閉館します」といった内容の張り紙がありました。
サーキットは当時のままの状態で、巨大モニターも割れずに残っていました。
セローで試走をしようとしましたが、バッテリーが切れてしまったので、もてぎで宿泊することにします。
当時の様子がフラッシュバック
スタンプラリーをゲットし、サーキットを散策するヨーコ。
ゴール付近を歩いていると、爆音と共に猛烈な風がヨーコの横を通り抜けていきます。
驚くヨーコですが、近くにいたアイリは「どうしたの?」と不思議がります。
夜になり、サーキットではホタルが光りながら飛んでいます。
蛍の光を見ながらヨーコは「人の魂」について語るのでした。
試走するヨーコ
ヨーコは、寝ている時にサーキットを200km以上のスピードで爆走する夢を見ました。
興奮気味に話すヨーコに対して、いつもの夢だからと取り合わないアイリは、ガレージで1枚の書き置きを見つけます。
スタッフさんへ。
またこのコースを走るその日まで置かせてください。絶対に帰って来る!
by 貴
アイリは、書き置きの重し代わりにされていたヘルメットをヨーコに被せます。
充電が完了したセローでサーキットを試走しますが、夢で見たようなスピードは出ず、ヨーコは消化不良気味です。
アイリもセローで走ろうとしますが足が地面に届きません。
いつもとは逆、前にアイリ、後ろにヨーコの二人乗りでサーキットを走ります。
ホンダコレクションホール
もてぎを後にしようとした二人でしたが、ヨーコが何やら「声」を聞いて立ち止まります。
そこにはホンダコレクションホール(バイクがコレクションされている施設)があり、ヨーコは吸い寄せられるように入っていきます。
館内には「シュワちゃん」と見た目が似ているロボットが倒れています。
ヨーコはさらに吸い寄せられるように電気室へ入っていき、ブレーカーを上げます。
すると、建物全体に電気が走り、倒れていたロボットが急に喋りだします。
このロボットは案内係のISAAQ(アイザック)で、館内に飾られているバイクや車の説明をしてくれます。
さらに、展示中のバイクで試走できることも教えてくれました。
バイクや車をメンテナンス
展示中のバイクや車を走らせるためには、修理やメンテナンスが必要ということで、3人で作業に取り掛かります。
丸一日かけて行ったメンテナンスにより、バイクは爆音を立てて走ることができるようになりました。
サーキットを爆走するヨーコ。
一方のアイリは、VRカメラを利用した遠隔操作で車を運転します。
ヨーコのバイクとアイリの車、二人がサーキットで競い合うように走ります。
観客席ではロボットたちが応援してくれています。
ゴール直前、ヨーコの周囲を当時のバイクやレーシングカーが並走していきます。
「ありがとう」という声が聞こえたと同時に、並走していたバイクたちは光の中へ消えていってしまいました。
ヨーコは、呆然とした表情でバイクを降りました。
しかし、バイクはエンジンがかからなくなっています。
アイリが運転していた車も、同じように動かなくなったようです。
さらに、さっきまで一緒に作業をしていたISAAQも動かなくなっていました。
アイリがISAAQの内部を調べると、部品は「動かなくなってから何年も経っている」かのように壊れていました。
ヨーコは、自分の手がバイクの振動でジンジンとしていることに気づきます。
「夢じゃない、夢じゃないけど…」
ヨーコは「魂は人だけのものじゃないかもしれない」と思うのでした。
考察ポイント
というわけで、夢のような不思議な話だった【もてぎ編】の気になるポイントを考察していきます!
残されていた書き置き
ガレージの中に、常連客と思われる人の書き置きが残されていました。
スタッフさんへ。
またこのコースを走るその日まで置かせてください。絶対に帰って来る!
by 貴
この方も、当時の日本で脱出(避難)をすることになったのだと思われます。
今まで、当時の人たちの考察をしてきましたが、どちらかというと「絶望」というか「日本にはもう帰ってこれない」ような雰囲気があったと思います。
しかし、この方は帰って来る気満々です。
「絶対に帰って来る!」という言葉から、脱出というよりも、一時的な避難と認識していた可能性が高いです。
当時の人たちは避難をしなければいけない理由はわかっていたはずです。
それでいて「帰ってこられる可能性」を感じているということは、当時の日本で起きていた問題は「時間が経過すればいずれは解決する問題」だったということでしょうか。
案内係のISAAQは最近まで動いていた?
「夢の中」では元気に案内役をしてくれたロボットのISAAQですが、アイリが調べた結果、実際のISAAQは動かなくなって数年は経っているようでした。
逆に言えば、数年前までは動いていた、ということです。
秋葉原のラジオ放送の時にも考察しましたが、私の予想では人類がいなくなって60年くらいは経っていると思われます。
そう考えると、このISAAQもかなり長持ちしているロボットだと言えます。
また、このことから…
- 人類がいなくなってからも何者かが機械をメンテナンスしていた。
- そもそも人類はもっと最近まで生きていた。
という説も有力になってきます。
緊急事態宣言
もてぎやコレクションホールは、政府の緊急事態宣言により全施設を休業していたようです。
休業の期間は「無期限」と記載されています。
前回の【霞ヶ浦編】でも虹の塔が閉鎖されていたように、日本全体で商業施設が休業状態になっていたということでしょう。
また、緊急事態宣言の発令があったということは、「脱出」は一刻争うほど緊急性のあるものではない、という見方もできると思います。
脱出が一刻を争うものなら、緊急事態宣言の看板など作っている余裕はなく、慌てて脱出するはずです。
当時の日本は徐々に追い詰められていき、最終的にやむを得なく脱出するしかなかった、と考えられるのではないでしょうか?
まとめ
というわけで、【モビリティリゾートもてぎ編】の考察でした!
当時の人々の魂や、在りし日の様子に触れることができる、とても印象的な回だったと思います。