『終末ツーリング』の考察ブログ、今回は【大洗編】をお届けします。
作中に描かれる大洗は、以前訪れた【横須賀港】を彷彿とさせる景色が広がっています。
ヨーコとアイリの道のり
「もてぎ」を後にした二人は南下し、大洗周辺にやってきました。
大洗も海面上昇の影響で、海に近い道は水没しています。
二人は地図を頼りに、海から突き出た大洗マリンタワーを目印にして『フェリー乗り場』を目指します。
フェリーで一泊
陸に打ち上げられたフェリー「さんふらわあ号」を見つけた二人は、その客室で一泊することに。
ヨーコはいつものように夢の中で、終末前のバイク乗りたちがフェリーで北海道へ旅立つ光景を目にします。
起床した二人は大洗周辺の観光をすることにしました。
その道中、「避難船乗・・・1号船~3号・・・こちらにお並びください」という当時の看板がチラリと映ります。
大洗水族館
大洗水族館にやってきた二人。
ヨーコはウキウキで「つーりんぐらむ」のお姉ちゃんと同じポーズで写真を撮ったりしています。
一方、アイリは「水族館の生き物は人間が世話しないと…」と、生き物はもういないだろうと考え、あまり乗り気ではない様子。
ほとんどの水槽には水がなく、魚などがいる気配はありません。
しかし、巨大水槽には、濁っているものの水が入っていました。
どうやら天井が崩壊し、そこから雨水などが入り水が溜まった模様です。
この巨大水槽には何やら巨大な生物がユラユラと泳いでいるのが見えます。
アイリは『生命球になってるのかも?』と推測します。
生命球とは。
生物を飼育する水槽で、光合成と食物連鎖が地球と同じ絶妙なバランスで保たれ、外部から餌などを供給しなくても生態系が出来上がった状態のこと。
謎の巨大生物との遭遇にテンションが上がった二人は、そのまま水族館の周りで磯遊びをしながら食料を調達しました。
大洗水族館の屋上から海を眺める二人。
遠くには陸に打ち上げられた「さんふらわあ号」が見えます。
ヨーコは改めて、旅の目的地である北海道への思いを強くするのでした。
考察ポイント
というわけで、さりげない伏線がたくさんありそうな【大洗編】の気になるポイントを考察していきます!
避難船とはなんだ?
「避難船乗・・・1号船~3号・・・こちらにお並びください」
チラっと見えた看板の文字です。
【横須賀港】でもなんらかの避難が行われていましたが、ここ大洗でも同様に船による避難(脱出)が行われていたようです。
さらに、この避難船は計画的に行われていたこともわかります。
なんらかの災害による避難だったら看板を作っている余裕はないはずです。
【東京ビッグサイト編】でホワイトボードに書かれていた文章とも繋がってきます。
ホワイトボードには「この抱き枕を避難所へ持っていくぞ」や「脱出前の思い出…」などが書かれています。
さらに【秋葉原編】で先代アキバタローも「間に合ってよかった」とメモ書きを残していました。
これらの事例を繋ぎ合わせると、終末前の日本では計画的に船でどこかへ避難しようとしていた、と推測できます。
大洗港でも爆発は起こったのか?
大洗では、横須賀港のようなクレーターの痕跡は見えませんでした。
しかし、巨大フェリーである『さんふらわあ号』が陸に打ち上げられていたことから、大洗でも爆発が起きた可能性は高いです。
海面上昇が起きている今現在ですら、『さんふらわあ号』の船首は完全に陸の上にあります。
ということは、終末前の日本ではもっと海面は低かったはずです。
当時の低い海面からここまで打ち上げられたということは、とんでもなく巨大な力が加わったものと考えられます。
そうなると、やはり横須賀港と同じような爆発が起きて吹き飛ばされるように陸へ打ち上げられると考えるのが自然でしょう。
横須賀港で、潜水艦が陸に打ち上がっていたのと同じことが起こったと思われます。
大洗の街は比較的キレイに残っており、横須賀港のように跡形もなくクレーターになった、という雰囲気ではありません。
また、打ち上げられた『さんふらわあ号』の船首からは仮設の橋?のようなものがかけられていて、中にいた人が外へ逃げたような痕跡もあります。
生命球はなにかの伏線なのか?
サメやシャチが巨大化している現在です。
この水族館の水槽でも、自然の海と同じように、環境ホルモンの変化などで独自の生態系が生まれたのかもしれません。
そして、人類がいなくなった現在の地球でも、同じように「新たな生命体」が誕生する可能性も示しています。
まとめ
終末前の日本で起きていた「避難」の詳細が徐々にわかってきた【大洗編】の考察でした!
