『終末ツーリング』の世界では、「終末から何年経っているのか?」という明確な年代は語られていません。
今回は、作中に散りばめられた様々なヒントから、【物語の舞台が西暦何年なのか?】を徹底的に考察していきます!
作中に出てくる西暦
まずは、背景の看板やポスター、アイテムなどから明確に読み取れる西暦を、時系列順に整理してみましょう。
- 2031年:令和13年発行の1000円硬貨
- 2035年~2039年:お姉ちゃんの『つーりんぐらむ』
- 203?年:箱根駅伝のポスター
- 204?年:世田谷の住宅に貼られていたカレンダー
- 2045年:世田谷の住宅にあった袋麺の賞味期限(2045年3月12日)
これが、作中で確定している西暦です。
最も新しい情報は、袋麺の賞味期限である「2045年」です。
現実世界の袋麺の賞味期限が、製造からおよそ半年~8ヶ月であることを考慮すると、この袋麺は2044年の半ば以降に製造されたものと推測できます。
つまり、少なくとも2044年時点では、まだ人類が社会活動を維持し、食品を大量生産できていたことが確定します。
推測できそうな情報
続いて、明確な西暦ではないものの、現在の年代を考察する上で重要なヒントとなる情報を紹介します。
箱根の店内で、天井を突き破るほど成長した木
- 秋葉原でラジオ放送をしていた自作パソコン
- 吉見百穴(5世紀~6世紀)を作ったのは「1500年前のこと」とUFOが言っていた
- クレアがお姉ちゃんの顔と【つーりんぐらむ】の日付を見て「ヨーコの姉にしては年が合わない」
以上が今の西暦を推測できなそうな情報となります。
一つずつ考えてみましょう!
箱根の店内に、天井を突き破った成長した木が生えている
箱根の土産物店には、203?年のポスターが貼られていました。
その店内では、天井を突き破るほどの木が成長しています。
一般的に、あの規模の木が屋内で成長するには50年ほどの歳月が必要とされるため、単純計算で、現在の年代は2080年以降ということになります。
ただし、作中の地球環境が現在と異なる可能性もあり、木の成長速度が通常よりも早かった、という可能性も否定はできません。
秋葉原のラジオ放送をしていた自作パソコンがまだ稼働している
秋葉原のラジオ放送を続けていた自作パソコンは、ソーラー発電で稼働していました。
一般的なパソコンが、数十年にわたる連続使用に耐えられるとは考えにくく、これは経過年数が数百年単位ではないことの、有力な傍証と言えるでしょう。
吉見百穴(5世紀~6世紀)を作ったのは「1500年前のこと」とUFOが言っていた
5世紀から6世紀(西暦401年~600年)に造られたとされる吉見百穴。
ここでアイリと接触したUFOは、この遺跡について「1500年前のこと」と語っていました。
ここから1500年後となると、UFOがアイリと接触した現在は、西暦1901年~2100年の間ということになります。
この情報により、年代の範囲が大きく絞り込まれます。
クレアがお姉ちゃんの顔と【つーりんぐらむ】の日付を見て「ヨーコの姉にしては年が合わない」
三沢基地でヨーコと出会ったクレアは、コールドスリープしていたため正確な西暦はわかっていませんが、現在の西暦をおおよその予測は出来ているようです。
クレアは、【つーりんぐぐらむ】に写るお姉ちゃんの顔と、その投稿日付(2035年~2039年)を見比べて、「ヨーコの姉にしては年が合わない」と心の中で思います。
もし数百年が経過していれば「もう亡くなっているはず」と考えるのが自然ですが、クレアは「年が合わない」と感じています。
これは、お姉ちゃんが生きていれば老婆になっているはず、という時間感覚、つまり経過年数が数十年単位であることを強く示唆する、非常に重要なヒントです。
西暦2100年前後の話?
これらの情報を総合すると、物語の現在の舞台は西暦2100年前後である、と結論付けるのが最も妥当でしょう。
人類がいなくなってから、意外と時間は経過していない、と感じるかもしれません。
しかし、作中に残された食料品やインフラの状態を考えると、この「人類滅亡から約60年」という時間設定は、非常にリアリティがあると言えるのではないでしょうか。