『終末ツーリング』の主人公、ヨーコ。
太陽のような明るさで終末世界を旅する彼女ですが、その笑顔の裏には、物語の核心に触れるであろう多くの謎が隠されています。
今回は「主人公でありながら最大の謎」とも言えるヨーコの正体について、作中の描写から深く掘り下げていきましょう。
ヨーコとは?
ヨーコはシェルターで育ち、地上に出ることに強い憧れを抱いていた少女です。
SNS(つーりんぐらむ)に残された「お姉ちゃん」の足跡を辿り、愛車の電動セローで、ツーリングの聖地である北海道を目指しています。
いつからシェルターにいたのかといった昔の記憶がないため、自分の正確な年齢はわかっていません。
ただ、いつも制服を着ている理由として「ボクの年だと昼間は制服を着るのが当たり前っていうか…」と語っています。
自分の見た目からだいたいの年齢を予測しているようです。
「なぜ移動手段がセローなのか?」というと、今の地上は道路のヒビ割れや崩壊が進んでいるためです。
また、大量の車が道路に放置され、走りにくい状態にあります。
そのような事情から、機動力のあるオフロードバイクのセローに乗っています。
「人類がいなくなった理由」については深く調べようとはしていません。
ヨーコにとっては誰もいない世界が当たり前であり、ツーリング旅を楽しむことがメインです。
とはいえ、生き残りがいる可能性には期待しており、ガードレールに「下に食料あります」と書き残していったり、生き残りの痕跡に出会うたびにテンションを上げたりしています。
「普通じゃない」謎の数々
ヨーコの言動や身体には、通常の人間とは考えにくい点がいくつも存在します。
パンク修理で負った指先の怪我が、数時間後に跡形もなく完治しています。
さらに、シェルター時代から病気になったことは一度もないとのこと。
しかしその一方で、お酒を飲んで泥酔したり、火山ガスを吸い込んで3日間も意識を失うなど、ちゃんと人間らしい一面もあります。
草津でエイトに襲撃されたとき、普通ではない反射神経で投げつけられたナイフを弾き飛ばしています。
その後も華麗な身のこなしで、エイトの攻撃を避け続ける驚異的な身体能力があります。
お姉ちゃんが「つーりんぐらむ」に投稿した場所に行くと、眠くなった時に不思議な夢を見ます。
夢で見たモノが今の時代に存在していることがあり、単純な夢ではなく、実際に体験した記憶のようです。
旅が進むにつれ、起きている時にも当時の記憶らしきものがフラッシュバックすることが増えてきています。
ヨーコは「クローン人間」なのか?
そもそもの話として、ヨーコが今の世界で生きていることが異常です。
外の世界に人がいないのはもちろん、シェルターや地下研究所にも誰もいません。
そんな状況で生きているということがおかしいです。
「なぜ今、ヨーコは生きているのか?」を考えると、よくある可能性としては2つあります。
- コールドスリープしていた
- クローン人間だった
ただ昔の人がコールドスリープで眠っていただけなら、あの異常な身体能力や回復力の説明がつきません。
やはり、遺伝子操作や製造された存在である可能性が高いです。
終末前に生きていた普通の人間とは思えません。
となると、クローン人間説が有力です。
シェルター以前の記憶がないのは、その時点から「生み出された」存在であると考えるのが自然です。
ヨーコが見た夢の中で「化石のDNAから恐竜を復活させるプロジェクト」の存在がお姉ちゃんから語られています。
これは、終末前の世界に高度なクローン技術があったことを示唆していると言えます。
また、つくばの地下研究所で「Y-21」と書かれた部屋に案内されています。
これは「Y(ヨーコ)の21番目の個体」を意味している可能性が高いです。
クローンを20回繰り返し、完成したのが今のヨーコなのではないでしょうか?
相棒のアイリも見た目は人間そっくりですが、中身は完全にロボットです。
AI-Re06型という型番の、正真正銘のロボットです。
見た目を考えればヨーコは、アイリ以上に高性能のロボットという可能性もあります。
ですが、三沢基地でクレアと出会った時、クレアの相棒のAIロボット(ウイルソン)は、近づいてくる二人に「生存者を発見しました!」と明確に反応しました。
ロボットであるアイリを「生存者」と呼ぶとは考えにくく、これはヨーコが「人間」として認識された決定的な証拠と言えるでしょう。
人間とロボットのハーフのような「新しい人間」のような存在ではないのでしょうか?
今回の考察では、GoogleのAI「Gemini」を使い、終末ツーリングの世界でなぜ人類がいなくなったのか?をGeminiと議論しながら考察しました。AIの話は、AI本人に聞くのが一番いいですからね![…]
