【終末ツーリング考察】人類は地下に逃げている?日本人が北海道の地下で生きている説 【ネタバレ】

 

『終末ツーリング』の世界では人類が姿を消してしまいましたが、「そう簡単に全滅するはずがない」と、誰もが思うのではないでしょうか。

今回は、生き残った人類がどこで生活しているのか、その可能性について考察していきます。

 

日本にはもう人類がいない

ひかわ
少なくとも、ヨーコたちが旅する現在の日本に、他の生存者は見当たりませんよね。

 

ヨーコたちが出会った唯一の生存者は、当時宇宙にいた宇宙飛行士のクレアだけです。

彼女は例外として、今回の考察からは除外します。

 

悲しいことに、本州を旅するヨーコたちが目にするのは、ミイラ化した遺体ばかりです。

作中での直接的な描写は、『箱根の機動戦闘車に乗っていた運転手』や『世田谷の民家で亡くなっていた住人』など少数ですが、ヨーコがそれに動じない様子から、旅の道中ではもっと多くの遺体を目にしてきたと推測されます。

 

 

シェルターで生きれるはず

ひかわ
地上が危険になったのなら、多くの人々が地下シェルターへ避難したと考えるのが自然だよね?

 

ヨーコとアイリが育ったように、地下シェルターは安全なはずです。

地上で放射能汚染や深刻な環境破壊が起きていたとしても、地下シェルターさえあれば人類は生き延びることができたでしょう。

 

実際、ヨーコたちがいたシェルターには衣食住が自己完結するシステムが備わっており、外部に依存することなく生活できるようになっていました。

 

あのレベルのシェルターが存在する以上、人類が完全に全滅したとは考えにくいです。

しかし、あれだけの高機能なシェルターに、なぜヨーコとアイリしかいなかったのか。この矛盾こそが、本作の大きな謎の一つです。

 

 

吉見百穴の謎

ひかわ
そういえば、吉見百穴でアイリが宇宙人と遭遇したけど、あの「穴」という場所に意味があるのかな?

 

吉見百穴は、その名の通り無数の横穴が掘られた遺跡です。

ここでアイリが宇宙人と出会うという唐突な展開には、多くの読者が驚いたことでしょう。

 

この「吉見百穴」という場所に、何らかのメッセージが隠されていると考えてみます。

 

吉見百穴は「穴」、すなわち地下空間です。

この形状が、地下シェルターを想起させます。

かつて宇宙人が吉見百穴の造成に関わった際に、「未来、地上で危機が訪れたら、このように地下へ避難するように」という、未来の人類へのメッセージを残していたのかもしれません。

 

 

北海道の地下に人類はいる?

ひかわ
ヨーコたちの旅の最終目的地は北海道だよね?やっぱり北海道になにかあるのでは?

 

ヨーコは「お姉ちゃん」の【つーりんぐらむ】に投稿された写真や動画を頼りに旅をしています。

そして、そのお姉ちゃんのツーリングの最終目的地は北海道です。

 

お姉ちゃんは、ヨーコたちに明確な目的を与えないまま地上へ送り出しました。

あれだけ周到に教育を施したにもかかわらず、これは大きな違和感を覚えます。

しかし、【つーりんぐらむ】だけはヨーコが閲覧できるようにし、自然な形で「北海道」という目的地を刷り込もうとしていたようにも見えます。

 

これまでの考察でも触れたように、終末期の日本では、多くの人々が船でどこかへ脱出しようとしていた形跡が見られます。

国内の移動であれば陸路で十分なはずですが、あえて船を使ったということは、その目的地が海外、あるいは陸路での到達が困難な北海道や九州だった可能性を示唆しています。

さらに、当時は太陽フレアの影響で高度な電子機器が使えなかった可能性が高く、比較的単純な構造で動く船が、主要な移動手段として選ばれたのかもしれません。

 

そしてもう一つ、クレアたち宇宙飛行士が謎の病で次々と亡くなったという事実。

これは、地上に未知のウイルスなどが蔓延している可能性を示しています。

 

これらの断片的な情報を繋ぎ合わせると、次のような仮説が浮かび上がります。

 

本州で発生した未知のウイルスから逃れるため、人々は北海道へ避難した。

しかし、長い年月の果てにウイルスは北海道にも到達。地上の安全が脅かされた結果、生き残った人々は最終的に地下シェルターへと逃げ込んだのではないか。

 

旅の果てに、ヨーコたちが生きている人類と出会えることを願ってやみません。